人生や幸福について考えるとき、正解はひとつではありません。
パート1では主に幸せについての本を紹介しましたが、パート2では人間関係に関する本について紹介していきます。
愛を伝える5つの方法
こんな人にオススメ!
- パートナーとすれ違いや噛み合わなさを感じている人
- 「こんなにしてあげているのになぜ伝わらない?」と感じている人
- 結婚を考えている、またはしたばかりのカップル
世界1300万部突破、2009年以来ニューヨーク・タイムズのベストセラーを記録し続ける、夫婦・恋愛関係の分野では世界最高峰の一冊です。
本書の根幹にあるアイデアは、**「人によって愛の受け取り方・伝え方には5種類の”言語”がある」**というものです。お互いが異なる愛の言語を話していると、どれだけ愛していても相手に伝わらず、すれ違いが生まれてしまう——そのメカニズムを明快に解説します。
恋愛は努力しなくても上手くいくかもしれませんが、愛は努力しないと続きません。 という著者の言葉が本書の出発点です。
5つの愛の言語とは?
第一の愛の言語「肯定的な言葉」、第二の愛の言語「クオリティ・タイム」、第三の愛の言語「贈り物」、第四の愛の言語「サービス行為」、第五の愛の言語「身体的なタッチ」の5種類です。
たとえば、自分の愛の言語が「クオリティ・タイム(一緒に過ごす時間)」なのに、パートナーが「贈り物」で愛を表現しても、愛が十分に伝わらないことがあります。逆に言えば、相手の言語を学んで使えば、関係は劇的に改善するという希望のある内容です。
また本書には「ラブタンク」という概念が登場し、人は誰もが心の中に愛を貯めるタンクを持っており、それが満タンのとき最も幸福で安定した状態になれると説明されます。
お互いが外国語で愛し合おうとして通じ合っていなかった——というように、言語の違いに気づくことで関係を根本から見直せるという実体験を語る読者も多く、特に夫婦間のすれ違いを抱える人に強く刺さる内容です。
この本は、人間関係やパートナーシップをよりよくするための実践的な本です。
自分なりの愛し方だけでなく、相手に伝わる形を学べるため、人間関係の改善に直結しやすいです。
愛しているつもりでも、伝え方が合っていないと相手には届きにくいことを教えてくれます。
本の最後に自分がどのタイプかを確認できる質問があります。
私は「サービス行為」:何かをやってくれることに愛を感じるタイプ、妻は「肯定的な言葉」:ほめたり、お礼をいわれることに愛を感じるタイプでした。
夫婦やカップルの方はぜひこの本を読んで自分のタイプ、相手のタイプを知って実践することでうまくいくかもしれません。
大切な人との距離を縮めたい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。
人生の結論
こんな人にオススメ!
- 40〜60代以上で、人生を振り返りながら「これでよかったのか」と感じている人
- 人間関係に疲れていて、シンプルな指針が欲しい人
- 仕事や生き方に迷いがあり、「正解」より「軸」を求めている人
『子連れ狼』などの漫画原作者の大家、ツイッターフォロワー86万人の小池一夫が綴った珠玉の人生訓。82歳になってやっとわかった成熟した大人になるということを、完全書き下ろしでまとめた一冊です。
本書のタイトルでもある「人生の結論」は、著者がたどり着いたシンプルな言葉で表現されています。
「判断に迷ったら、人として美しいほうを選べ、というのが僕の人生の結論です」
これが全編を貫くメッセージです。お金でも論理でもなく、「美しさ」を判断軸にするという、82年分の生き様から生まれた言葉です。
章立ては「人間関係について」「働くことについて」「自分との付き合い方について」「粋について」「人を愛することについて」「年を重ねることについて」「自己実現について」の7章構成で、人生のあらゆる局面を網羅しています。
各章の代表的な言葉を紹介すると――
| テーマ | 代表的な言葉 |
|---|---|
| 人間関係 | 「人間関係を突き詰めれば『無理して付き合わないこと』」 「八方美人は八方塞がり」 |
| 自分との付き合い方 | 「自分を大切にする人は、人も大切にできる」 「優しい人は信じる。優しすぎる人は信じない。本当に優しい人は、ちゃんと厳しい」 |
| 日々の感覚 | 「過去に自分はいないし、未来に自分はいない。自分がいるいるのは『今』だ」 |
どの文章も思いやりに溢れていて、読んでいてやさしさや思いやりが染みてくるという読者の声が多く、難しい理論や数字は一切なく、短い言葉と短いエッセイが積み重なるスタイルで非常に読みやすいのが特徴です。
『人生の結論』は、人生についての迷いや遠回りを経て、何を大切にすべきかを見つめ直すような本です。
派手な成功法則よりも、結局最後に残るものは何かという問いが中心にあります。
読みながら、自分の生き方を静かに振り返ることができます。
この本は、仕事や人間関係で頑張ってきたけれど、ふと「このままでいいのだろうか」と感じている人におすすめです。
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
こんな人にオススメ!
- 「嫌われたくない」という気持ちが強く、人間関係に疲れている人
- 他人の目が気になりすぎて、自分らしく生きられていない人
- 承認欲求が強く、SNSのいいね数や他人の評価に振り回されている人
2013年12月の出版以来、2014年にビジネス書ランキング年間2位、2015年には1位を獲得。韓国でも年間ベストセラー1位となった、現代最大の自己啓発書のひとつです。
フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称されるアルフレッド・アドラーの思想を、「青年と哲人の対話篇」という物語形式でまとめた一冊で、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な答えを提示します。
本書の5つの核心テーマ:
| テーマ | 内容 |
|---|---|
| トラウマを否定せよ(原因論 vs 目的論) | ・「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」 ・過去の原因が現在を決めるのではなく、「今の自分がどう生きたいか」という目的が行動を決めるという「目的論」が柱 |
| すべての悩みは対人関係 | ・劣等感は主観的な思い込みであり、人生は他者との競争ではない ・自分と他者を比べることをやめ、「自分の課題」だけに集中することが解放への第一歩 |
| 課題の分離 | ・「課題の分離」とは、他者の課題を切り捨てること ・承認欲求を否定し、「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない ・「これは自分の課題か、他者の課題か」を切り分けることで、対人関係の悩みが一気に軽くなる |
| 承認欲求からの解放・ほんとうの自由 | ・他者に嫌われることを恐れて生きることは、自由ではない ・「嫌われる勇気」とは、自分の人生を自分で選ぶ覚悟のことです。 |
| 「いま、ここ」を真剣に生きる | ・過去でも未来でもなく、今この瞬間に全力を注ぐことが、幸福の本質である |
『嫌われる勇気』は、他人の評価に縛られずに生きるための考え方を、対話形式でわかりやすく伝える名著です。
アドラー心理学の核心である「課題の分離」や「承認欲求からの自由」が、具体的に理解できます。
おすすめしたいのは、周囲に気を使いすぎて疲れてしまう人です。
人間関係で悩みやすい人、断ることが苦手な人、他人の目が気になって行動できない人にも役立ちます。
自分の人生を自分で引き受けたい人におすすめの一冊です。
人望が集まる人の考え方
こんな人にオススメ!
- チームをまとめるリーダー・管理職で、部下に動いてもらうことに悩んでいる人
- 営業・接客など、人と関わる仕事をしている人
- 「正しいことを言っているのになぜか伝わらない」と感じる人
1956年にアメリカで出版されて以来、「人間関係のバイブル」として幅広い読者に支持され、カーネギー『人を動かす』と並ぶ世界的名著となっている一冊です。
本書の核心は、たった一つの洞察に集約されます。
「人間関係の極意とは、お互いの自尊心を満たすようなやり方で相手とかかわることだ。これこそが人とかかわって本当の成功と幸福を手に入れる唯一の方法である」
つまり、相手を「操る」のでも「媚びる」のでもなく、相手の自尊心を満たすコミュニケーションこそが人望の源泉だと説きます。
なぜ「自尊心」なのか?
人々はたいてい自分の自尊心を満たすために行動するから、正論を説くよりも相手の自尊心を満たす方が人を動かす上で効果的なのです。
これを踏まえ、本書では人望がある人の実践的な原則を次々と提示していきます。
- 話し上手ではなく聞き上手であること
- 小さなことでも具体的に褒める
- 反論より「まず受け入れる」ことの重要性
- 名前を使うことの心理的効果
- 批判・命令ではなく提案で動かす
小手先のテクニックではなく、人間の本性に対する理解にもとづく「基本原理」を紹介しており、70年近く前に書かれたにもかかわらず、現代のコミュニケーション本の多くがこの本の影響を受けているといわれる普遍的な内容です。
この本は、人から信頼され、自然と人望が集まる人の思考やふるまいを紹介しています。
派手な話術よりも、相手を尊重する姿勢や、誠実な受け止め方が大切だと感じさせてくれます。
特に、職場での人間関係に悩んでいる人や、もっと信頼される存在になりたい人におすすめです。
人とのつながりを大切にしたい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。
他人の期待に応えない ありのままで生きるレッスン
こんな人にオススメ!
- 40〜50代で「このままでいいのか」という「ミドルエイジクライシス」を感じている人
- 「頑張らなければ」というプレッシャーで常に疲弊している人
- 人の期待に応えることが当たり前になりすぎて、自分が何をしたいかわからなくなっている人
本書の著者・清水研は、日本ではまだあまり知られていない、がん専門の精神科医「精神腫瘍医」として、絶望と向き合うがん患者さんたちの心に17年以上寄り添い、年間200人・合計4000人以上のがん患者を診てきた医師です。
その臨床経験から著者が見出した洞察がこの本の核心です。人が心を苦しめているとき、大きく2つの原因がある。1つは素の自分を押し殺し、他人の期待に応えようとばかりしてしまうこと。もう1つは、怒りや悲しみなど、負の感情を押し殺しふたをしてしまうこと。
「must」の自分と「want」の自分
本書の最大のキーワードがこの対比です。ほとんどの人が意識していませんが、人は「must(〜しなくてはいけない)」と「want(〜したい)」の両方の自分を持っています。
頑張らなければいけない、人の期待に応えなければいけない…。人が心を苦しめているとき、多くは「must」の自分がいるのです。
がん患者と向き合うなかで著者が何度も目撃してきたのは、「社会的に成功していた人」ほど、「wantの自分」ではなく「mustの自分」で生きてきたことへの後悔でした。
本書の3つの柱となるレッスン:
| レッスン | 内容 |
|---|---|
| 第1のレッスン | ・「感情を正しく扱う」こと ・怒りや悲しみを押し殺さない ・「悲しい時はしっかり悲しみ、しっかり落ち込む」 |
| 第2のレッスン | ・「死と向き合う」こと ・死生観を自分の人生に位置づけることで、今をどう生きるかが明確にする ※がん患者との対話から生まれた、生死に関わる深い洞察が独自の魅力です |
| 第3のレッスン | ・「他人の期待に応えない」こと ・「周りに評価されたい」は危険であり、問題の9割は親との関係にある ・自分を縛っているものは何か?を問い直し、「mustからwantへ」シフトする |
この本は、他人の期待に応え続けることで自分を見失ってしまう人に向けて、ありのままで生きることの意味を教えてくれます。
周囲に合わせることが優しさだと思い込んでしまう人に、少し立ち止まる視点を与えてくれます。
真面目で責任感が強い人ほど、自分の本音を後回しにしがちですが、その癖に気づくきっかけになります。
おすすめしたいのは、頼まれると断れない人や、期待に応えることが習慣になっている人です。
人間関係がうまくいっていない人、自分らしさを取り戻したい人に向けての本を紹介しました。
自分が変わると意外と周りも変わってくれるものです。
気になる本から手に取って、あなた自身の人間関係を変えてみてください。
夫、妻とうまくいっていない方は特に「愛を伝える5つの方法」をオススメします。





